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早池峰山〜大迫は宮沢賢治の詩や童話のふるさと

11月24日(木)
賢治関係で、つづきです。
先月完成した在京大迫人会95周年記念誌ですが、
Photo

編集にあたって、1つだけこだわったことがあります。
宮沢賢治の詩

「山の晨明に関する童話風の構想」の全文を載せることです。

Photo_4
この詩の最後の6行を抜粋して、小学生の書いた字で
大迫に1974年(昭和49年)詩碑が建てられました。
早池峰山の登り口「河原の坊」に、その詩碑はあります。
その詩碑が完成した時、私は中学生でした。

「亀ヶ森小学校の女の子の字なんだぞ!」
「子どもの字がいいでしょう」と、誰かのアドバイスを受け
大迫全町の小学生に書かせ、コンクールで選ばれたのです。
その詩碑が完成した時の父(当時大迫町長)の喜びようといったらありませんでした。
父は私にその詩(の6行目から)を私に音読せよと強制しました。
私は多感な中学生でしたので、当然のように拒否しました。

すると優しい父が珍しくしつこくその詩を読めと繰り返すのです。私は最後は泣きながら、「おゝ青く展がるイーハトーボのこどもたちよ・・・」と読みました。父も母も祖母も満足そうでした。
それ以来私は宮沢賢治が大嫌いになったのです。

それから随分たってから、MOEという絵本雑誌で、その詩の全文と
出会いました。(1998年 平成10年)

その頃は娘が学童前で子育て真っ最中。

毎日図書館に行っては絵本を借りて娘に毎晩読み聴かせていました。子どもより絵本に夢中になっていた時期です。
その号は「ビストロ・MOE物語の料理をめぐる冒険」という特集で、
様々な物語と食ベ物がテーマでした。

Moe

「ぐりとぐら」「赤毛のアン」「大草原の小さな家」「ハイジ」・・・
その中で、この詩が取り上げられていたのです。
そして解説には『「巨きな菓子の塔」とは、早池峰山のこと
とあるではありませんか。もう私はビックリたまげました。

父がこの詩をとても大事にしていて、その詩碑を早池峰山の麓に建てたい、と願った意味がやっとわかったのです。申し訳なかったなと思いました。

ずっと大迫と距離を置いて、宮沢賢治とも離れていましたが、

縁あってふるさと会の役員になり、記念誌の編集をする機会に恵まれました。

これも運命なのでしょうか。

この詩全文は、意外と大迫の人も知らないだろう、どうしてもお知らせしたい!
と、レイアウト担当の相棒Sさんに無理言ってお願いしました。
晩年最後の登山に早池峰山を選んで、詩や童話を編んだ宮沢賢治。
古い地層の早池峰山を愛してくれたのでしょう。

そして「早池峰と賢治の展示館」館長さんからお借りして
「大迫賢治MAP」も載せました。

Photo_2

資料性が高まったのでは、と自負しております。

山の晨明に関する童話風の構想  (「春と修羅」第二集より)
                            宮沢賢治
                       
つめたいゼラチンの霧もあるし
桃いろに燃える電気菓子もある
またはひまつの緑茶をつけたカステーラや
なめらかでやにっこい緑や茶いろの蛇紋岩
むかし風の金米糖でも
waveliteの牛酪でも
またこめつがは青いザラメでできてゐて
さきにはみんな
大きな乾葡萄〔レジン〕がついてゐる
みやまうゐきゃうの香料から
蜜やさまざまのエッセンス
そこには碧眼の蜂も顫える
さうしてどうだ
風が吹くと 風が吹くと
傾斜になったいちめんの釣鐘草〔ブリューベル〕の花に
かゞやかに かがやかに
またうつくしく露がきらめき
わたくしもどこかへ行ってしまひさうになる……
蒼く湛えるイーハトーボのこどもたち
みんなでいっしょにこの天上の
飾られた食卓に着かうではないか
たのしく燃えてこの聖餐をとらうではないか
そんならわたくしもたしかに食ってゐるのかといふと
ぼくはさっきからこゝらのつめたく濃い霧のジェリーを
のどをならしてのんだり食ったりしてるのだ
ぼくはじっさい悪魔のやうに
きれいなものなら岩でもなんでもたべるのだ
おまけにいまにあすこの岩の格子から
まるで恐ろしくぎらぎら熔けた
黄金の輪宝〔くるま〕がのぼってくるか
それともそれが巨きな銀のラムプになって
白い雲の中をころがるか
どっちにしても見ものなのだ
おゝ青く展がるイーハトーボのこどもたち
グリムやアンデルセンを読んでしまったら
じぶんでがまのはむばきを編み
経木の白い帽子を買って
この底なしの蒼い空気の淵に立つ
巨きな菓子の塔を攀ぢやう

「早池峰と賢治の展示館」は、大迫交流活性化センター内↓

http://www.city.hanamaki.iwate.jp/work/shoko/oha-koryukasseikac.html

館長の浅沼さんが賢治の童話や詩に関係する場所をたどる、早池峰登山ツアーを行っています。小さな建物ですが賢治に関する貴重な資料がいっぱいです。

「早池峰と賢治の展示館」を紹介したブログ「風のフォトスケッチ」↓

http://blog.goo.ne.jp/gozain_2/e/2ac458af239db5e6b37d6fe5ae3c1c73

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コメント

いい話ですね。

ジンときました。

回り道をして賢治に再会して・・・。

機会があったら詩碑を見たいものです。

多摩散歩人さん、こんにちは。
ありがとうございます。

この詩は「宮沢賢治の詩碑の中で1番美しい」と
言ってくれる方もいます。

早池峰山、ぜひいらしてください。
もう雪なので、来年でも・・・

はじめまして! 九州の友達に岩手のうまいもんを送ろうと思い、『大迫 ヨーグルト』で検索したところ、このブログにたどり着きました。私も大迫町○○出身ですので嬉しくなりました♪昔はなぜか大迫が嫌で嫌でしょうがなかったんですが、今は地元が好きです。でも情けない事にまだまだ知らない事だらけ(おい!)で、これからもっと大迫の魅力や歴史を知りたいなぁと思いました。
やっぱり九州の友達には大迫のヨーグルト&ぶどうジュースを送ろうと心に決めました! またブログにお邪魔させて下さい !

かまこさん、こんにちは。
はじめまして!
なんと大迫出身ですか〜。嬉しいですね。
私も大迫が好きになってきたのは、結婚してからです。
離れないと、ふるさとの良さってわかりませんね。
これからもよろしくお願いします。

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