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水木さんの右手は力強かった - 3

4月17日(土)
クリーニングに出したダウンジャケットをあわてて取りに行き、急いで冬支度で出掛けました。
今日はPTA関係の内輪のランチです。内輪といっても27名の参加。幹事役の私にとっては大人数。進行がうまくいくか、当日ギリギリまで心配で仲間にメールを打ちまくりました。
でも、案ずるより産むが易し。この悪天候の中皆さん殆ど全員参加でホッとしました〜。
それにつけても自分の「心配性」なこと。つくづく小心者です。
岩崎弥太郎の胆力の強さを見習いたいもの!

(今「岩崎弥太郎と三菱四代」河合 敦 著/幻冬舎新書 が面白い)

さて、ドラマ「ゲゲゲの女房」はお見合い5日目でもう結婚式。
父も母も慌てふためてとっちらかっている時に、当の本人・布美枝は泰然自若としており、なかなかの大人物です。
こういう動じない方だから、水木しげるさんの奥様を長年つとめられるのでしょう。

20数年前の新宿は紀伊國屋書店。水木しげるさんのサイン会です。
憧れの水木しげるさんが、いよいよ目の前に!

しげるさんは思ったより身体ががっしりしていて大きな雰囲気でした。

(隣りにいる方は誰でしょう?)
左手をちらっと見るとやはり背広の袖にふくらみはありません。おずおずと水木しげるさんの作品「総員玉砕せよ!」を差し出しました。
水木さんは「おっ!」と軽く驚いたような、でも嬉しそうな表情を見せ、表紙をめくるとサラサラッとサインをして下さいました。

そしてスッと右手を差し出す水木さん。私も右手を差し出します。

水木さんの右手は、指が太く掌もふっくらしていました。そして力強く、とても温かでした。

先生の笑顔も太陽のようです。

もう周りの風景は消え、水木先生と私だけになっていました。

そのまましばらくそうしていたいくらいでした・・・が、私の後ろには長い長い列が続いています。気を取り直して「ありがとうございました」か「がんばってください」か何か言ったのでしょう(覚えていません)か、先生へぺこりとおじぎをしてさっと私は左へ移動し次の方へ譲りました。

それにつけても水木さんの隣に座っている方が気になります。そちらの方の前には殆ど誰も並んでいなかったからです。でも彼はニコニコしています。テーブルの脇の看板を見て最後に「あっ」と気付きました。

彼は漫画雑誌「ガロ」の初代編集長・長井勝一氏でした。彼は精力的にサイン会をこなす水木さんを温かく見守っていました。

そのサイン会はたぶん「ガロ」に関連した本が出版された記念の催しだったのでしょう。

私は水木しげるさんにしか関心がなくて、うっかりしていました。

さて水木しげるさんにサインしていただいた「総員玉砕せよ!」が今はどうなっているかというと、

実は、もうないのです。

あれから数年後、知り合いの編集者に「いいでしょう!これ」と、自慢して見せたら「へぇ、かして」と言われ、あっさり貸したらそれっきり。もう本は返ってきません。

都会には悪い大人がいる。それを初めて知った出来事でした。

それ以来、お気に入りの本をあまり人には貸さないことにしています。

(了)

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